BASSO memo

ブログ兼備忘録としてのメモ帳みたいなものです

超個人的レビュー『ONE』

昨日は、レビューを投稿をした直後に、
力尽きると言う経験をしました(笑)

本当に直後。
記事の『公開する』のボタンを押して、
次の瞬間からの記憶がありません。

まぁ、ただの寝不足ですので、
問題はありませんが、

しかし、時間にして約5分後。
一本の電話。



『保育園にお迎え行ってくれる?』



僕の『DAY OF DREAM』は近いでしょうか?(笑)
まぁ、迎えに行きますけどね。

そうこうして、
夜は、グデングデンの状態で子供を寝かしつけて、
僕もそのまま寝落ちしましたが、

振り返ると、昨日は40時間弱、
ほぼ起きっぱなしだった事に気づきました。

もう若くないのにねぇ(笑)


そんなリフレッシュ不健康父ちゃんが送る超個人的レビュー4投稿目。

巻き巻きで行きましょう。

※あくまで個人の感想であり、
作品の質を実証するものではありません。

では、





ONE

97.3.12リリースのソロアルバム4作目。

今作は、ASKAさんが渡英、
現地に長期滞在しながら作成された。

作品を通して一貫したプロデューサーを措かず、
ASKAさん本人がセレクトした、
プロデューサー三人との作業の中で作られている。

これは、たまに見受けられるパターンの作成方法で、
有名なところでは近年、
ASKAさんが敬愛するアーティスト、
ポール・マッカートニーさんの最新のアルバム『NEW』の中でも、その方法が採られている。

歌詞の面でも『広さ』と言うより『深さ』を増した感があり、
内省的なASKAさん自身の独白のような曲も目立つようになった。

サウンド面では、ライブを想定して楽曲が作られたのか、
アップテンポの曲にしても、
よりライブ映えのする構成の曲が増えた。

事実その後、
意外にも初となる、
ASKAさんのソロコンサート、
ASKA CONCERT TOUR ID』が開催されており、
今作を中心とした構成でソロコンサートデビューを飾った。

ちょっと自慢だが、
僕も、そのコンサート初日、
何とか追加の立ち見で潜り込んでいる。

本当にただの自慢(笑)


♯1 風の引力

後述のシングル『ID』のカップリング。

心地よいアコギと、クリーントーンエレキギターのアンサンブルではじまる優しい音色の楽曲。

惚れている『君の言葉』に、
惹かれる事を『引力』と表現する、
ASKAさん王道の歌詞。

聴いてるだけで幸せな気分になるだけではなく、
景色も同様に、
『視えた』気にさせる言葉使いが、

以前より高度に、鮮明に、
伝える力を増した。
と感じた楽曲。


普通のレビューっぽくて、
なんかつまらない(笑)


♯2 ONE

アルバムリリース後の、
97.4.28に、シングルカットされている。

シングルのジャケット写真は、
滞在していたイギリスでの一コマ。

楽曲としては、

パンパラルラッパッパラーン
パンパラルラ

です。


♯3 草原にソファを置いて

アルバムリリースの前の年、
フジテレビの『夜のヒットスタジオ』の特番で初披露された楽曲。

リップサービスで「ここだけの披露」
と言う説明を受けた、
メイン司会の明石家さんまさんが、

「ひょっとしたら、ここだけの披露で、
発表されへん事もあるかもわからんしやな~…」

と言ってるのを聞いて、

僕が、
『そんな事あるわけないじゃん。
何を言ってるんだろう?この人は?』
と、淡々とテレビに向かって、
独り言を言っていたりする、
ちょっと痛い人だった事を思い出しました(笑)

でも、楽曲を聴いて、
これはシングルになるのかな?
と思っていたので、
その予想は外れました。

僕はときどき寂しかったけど
ああ 大人になるともっともっと寂しかった

当時より更に大人になったASKAさんは、
今、どんな想いなのでしょう?


♯4 バーガーショップで逢いましょう

『夢で』とか『有楽町で』ではなく『バーガーショップで』逢うというチョイスが、
さすがのASKAさんだと思います。

いわゆる『芸能人の隠れた恋愛』みたいなテーマの楽曲だと思うんですけど、

一時期、僕周りのCHAGE&ASKAフリーク達は、

「じゃあ、どこのバーガーショップがいい?」
談義をしていた記憶があります。

マクドナルド』…、と言うよりは、
バーガーキング』や『ウェンディーズ』の雰囲気が似合いそうです。

音も50's~60'sのアメリカンポップスの意匠が強く。
ジェリー・リー・ルイスさんの『火の玉ロック』の様です。

ライブ向きの楽曲である為、
ファン人気も高く、

コンサートで披露される時は、
1コーラス後の間奏で、
ご当地でデートしてる体で観光名所をアドリブで言っていました。

例えば横浜なら…、
『みなとみらい辺りでね!』
『中華街辺りでね!』etc…。

さぁ、皆さん妄想タイムの始まりです。
地元の観光名所、
駅前のバーガーショップでASKAさんと待ち合わせしましょう♪(笑)


♯5 僕はすっかり

歯切れのよい前曲の終わりから、
間髪いれずにはじまるこの曲は、

やはりフェミニンな雰囲気の中で、
CHAGE&ASKAのアルバム、
『RED HILL』の中の『今夜ちょっとさ』にも通じる、
甘い感じの恋人同士のやり取りが垣間見えます。

歌詞の中の『キリンの首になって』
これは『首を長くして待つ』の、
ASKA独特の言い回しで、

コンサートに於けるASKAの鉄板コメント『待たせたねぇー』と相まって、

『キリンの首になって待つ』

と、一般の人間は一瞬「!?」となる、
不思議な造語としてファンの間では罷り通っている。


♯6 共謀者

世の中の全ての事象、
物事を進める中で、
関わり合いを持った仲間たちを、
総称の呼び方として『共謀者』としたそうです。

言葉のニュアンスとしてはネガティブな響きを含んでいますが、

ASKAさんが言うと、
少年ぽい『悪だくみ』の意味合いを強く感じ、
どこか憎めない感じに聞こえます。

広義的には、僕もあなたの『共謀者』でしょうか?

人生の内で出会える機会があれば聞いてみたいものです。


♯7 帰宅

誰にでもある『将来への不安』
それはASKAさんにとっても例外ではないそうで、

保証なんてものの無い漠然とした中での、
そこにある景色をメタファーとして、
歌詞に感情移入していく。

『風の引力』と同様に、
歌詞で描かれる風景だけで、
心情を引っ張り出すと言う作詞のセンスに、
びっくりした楽曲。

だって、
嬉しいとか、
悲しいとか、
好きだとか、
嫌いだとか、

一切、言ってないんですよこの曲。
ほぼ情景。

それでここまで表現出来るというのも、
ボーカリストとしての実力もあるかも知れませんが、
僕はこれは、歌詞の言葉選びの妙だと思います。

この人の言葉は本当に『言霊』なんだろうと感じた楽曲。


♯8 ブラックマーケット

一転、アップテンポの楽曲。
ここで言う『ブラックマーケット』は危険な匂いがする闇市のような場所ではなく、

当時で言ったら、
まだ、アイドルのメッカとしてのイメージがつく前の秋葉原のような感じ。

すごい話、秋葉原は点在する店舗をグルッと一巡すれば、
合法で高性能爆弾が作れてしまうくらいの場所だったりした訳でありまして、

まぁ、楽曲の中での話は、
そこまで物騒な感じではありませんが、

今で言ったら、
ネットオークションとか、
実はYoutubeだったり、

要は、場所と言うよりも、
そこにある日常生活上で、

当たり前にいる人が当たり前に、
罪の意識は一切なく自然に成り立っている、
『市場意識』の事を、
ブラックマーケットと読んでいるのではないか?

と、個人的には思うんですが…、
どうでしょうかね?
考えすぎ?


♯9 君が家に帰った時に

さて、問題曲(笑)

『君が死んでも 僕は生きるよ』
に、始まり、
『いつか君は 時計になって』

なんて歌詞が満載なものだから、
『君』は余命いくばくもない人だと、
勘違いする人が続出した楽曲(笑)

本当のところは、

『君』が入院してる間に、
見舞いに行く途中、
ペットショップで見掛けた、
『君』によく似た猫を飼ったので、
『君』が退院したら、
その猫を会わせたいな。

こういう内容だと思っていますが、

広瀬 すずさん辺りをヒロインに、
一本映画が撮れそうです(笑)

メロディーも今で言う、
キュンキュンしちゃう感じなので、
女性好感度高しです。

ですので……、
何故、そこからこっちに持ってった!?
と言う感じで、
アルバムは最後の曲を迎えます。


♯10 ID

97.2.5 リリースのシングル。

様々なタイプの楽曲が並ぶこのアルバムの中で、
特に異彩を放つ曲。

アルバムを通して人との繋がりが、
形を変えながら描かれた最後のテーマは、
『自分の存在』
ID=identification(アイデンティフィケイション)

この中では主人公は、主人公でありながらモブ(群集)にまで、
その存在を落とし込んでいます。

その中で狂言回しの『子供』の手にひかれて、
主人公は世の中を、
俯瞰の目で見るという構図で展開されていきます。

『草原にソファを置いて』でも言いましたが、
僕は、そちらがシングルになると踏んでいました。

多分、シングル候補のひとつではあったんじゃないか?
とは思うのですが、

実際、こちらの『ID』がシングルとなりました。
アーティスト性がより濃く出た選曲です。


今、思えばこの曲が分岐点だった様に思います。

CHAGE&ASKAASKAではなく、

ASKA

そして、このアルバムを機にASKAさんはより一層CHAGE&ASKAとは違う、

ASKA』を追及していくことになります。

このアルバムのツアー後に予定されていた、
CHAGE&ASKAの活動を一度白紙に戻して、

再度、ソロ活動の準備を進めていく事になります。




という訳で、
一気にシリアス展開でお送りしております、
レビュー4回目ですが、
いかがでしょうか?

冒頭でも書いた通り、
内省的な内容が多過ぎて、自分の事を書く余地が無い!!

まぁ、そういう意味では堅実にレビューなのかもしれませんが……。
(代わり映えしないので個性は薄れてしまう)


この後、ASKAさんは『ASKA』を模索するわけですが、

次の作品で、
ASKAさんは、ひとつの解を提示します。
恐らく、今現在(Too many people含め)もっとも独創的かつ異質な作品です。

僕の一番好きな一枚でもあります。


さて、次項
『kicks』を聴いてみましょう。