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BASSO memo

ブログ兼備忘録としてのメモ帳みたいなものです

超個人的コラム『本編』~『さげ』

『Too many people』は仮面ライダーである。




この素頓狂な文章を以て、
唐突に切り上げられた前項。

比喩表現とは言え、少々乱暴な例えでした。

ですが、この例えは、
ちゃんと僕なりの理由がある訳です。

ウルトラマン』ではいけなかったのです。

では以下、理由であります。





『Too many people』が特殊な環境下で制作されたアルバムである事は、
前項で説明させていただきましたが、

特殊なのは制作環境だけではありません。

この環境のもと、生み出されたアルバム。

『Too many people』そのものも、
特殊の産物ではないかと思うのです。

どこが特殊か?


それは作られたCD現物ではなく、
その出自であります。

このアルバムはリリースが決定した時点で、
単なる音楽作品の枠である事を早々にリタイアし、

それ以上の、
意図しない付加価値を孕んで、出される事となりました。




執行猶予中の人間、
ASKAの時期尚早のリリースアルバム。




『時期尚早』という部分には、幾分か好意的な意見も散見されましたが、

アルバムが、その作品の価値以上に『好奇の目』でみられた事は否定の無い事実だと思います。

注目と言えば聞こえもいいですが、

多くの関心は音源ではなく、
リリースする事実。
または作品としてではない歌詞の内容に寄せられました。

この時点で、このアルバムにかけられた世間の意識は、
純粋に『従来の作品』というだけで済むものでは無くなってしまったのです。

よく『このアルバムは名刺代わりです』的な発言を目にします。

ですが、今作は『名刺』どころか、
ASKAさん本人の、
更には宮崎 重明さん本人の、
人間性を測る『判断材料』としての宿命を強制的に背負わされた作品となってしまいます。

もしも、
アルバムを『人』として見なした時、
果たしてこの『Too many people』さんが背負った宿命、プレッシャーはいかほどのものか、

想像するには余りあるものがあります。


ここが『仮面ライダー』と比喩した最大のポイントであります。


仮面ライダー1号』こと本郷 猛は、
悪の秘密結社『ショッカー』に捕らえられ、
改造人間の手術をされ、
洗脳手術を受ける前に脱出して、

皆さんご存じの『仮面ライダー』となる訳であります。

つまり、変身できるという『特殊性』をもつ彼は、
自らの意志でヒーローになった訳ではなく。

周りの意志でヒーローにならざるを得なくなった元一般人なのです。
(その割には設定上IQ600という、現在の人類最高IQの約3倍の知能指数を誇っている一般人だが……)

原作でも最初の頃は、
異形の自分を受け入れられず、戦うことを拒否していました。

その、本人の『望まざる境遇』を共有項とした場合に於いて、

『Too many people』は、仮面ライダーである。

と、論じた訳であります。

自らの意志で人類の守護者となった『ウルトラマン』ではないのです。



しかし、ASKAさんはこの『好奇の目』を逆手に作品を作った印象があります。

レビューを書くなら、冒頭で書こうと思っていた内容ですが、

今作『Too many people』は楽曲のコンセプトが明快で、

『飢え』『渇望』と言えば良いのでしょうか?

とにかく形は問わず、
一様に『前向き』と言った意匠を強く感じます。

前作『SCRAMBLE』にあった『苦悩』的な要素は少なく、

歌詞もASKAさんならではの言葉選びでありながら、
非常にストレートな感情が見えます。

楽曲的にはとても聴き易く、
制作背景の『ASKA=Too many people』の先入観が無ければ、

良い意味で、
正に今現在のASKAさんの『名刺代わり』といって差し支えない作品だと思います。




少し、話を厳しい現実にシフトしましょう。

『Too many people』がリリースされた週のオリコンチャート。

アルバムセールス 7位
売上枚数 21,989枚(推定)

トップ10入りですが、
正直、売上枚数は僕の予想を大幅に下回りました。

同週のトップは『AAA』さんの『WAY OF GLORY』

売上枚数は今の時代では驚異の107,969枚(推定)です。


売上枚数が作品の質を決定付ける物ではない事は百も承知な話でありますが、

上記の通り、今回のアルバムはある種の宿命を帯びて生まれたアルバムです。

ミュージシャン『ASKA』を再認識させるという目的がある筈なのです。

ファンの為だけ、と言った自慰行為的な作品ではない筈なのです。

クオリティーは申し分無いのです。

恐らく(本当に推測ですが)ASKAさんは、
この結果に満足半分、不満半分という心境ではないでしょうか。



これは完全に僕の持論ですが、

僕は、世の全てのアーティスト(芸術家)というものを『職業』ではなく『人種』と考えています。

そして、そのアーティストという人種を、
更に音楽というアート(芸術)に絞り混んだ場合、

アンダーグラウンドから大衆芸能まで全て網羅した上で、3つに分けることができると考えています。


異性に好まれるアート。
同性に好まれるアート。
男女隔てなく好まれるアート。


異性に好まれるアーティストを『アイドル』

同性に好まれるアーティストを『カリスマ』



では、男女隔てなく好まれるアーティストは?

僕はこれは『ミュージシャン』と言うのだと考えます。

僕にとって、
CHAGE&ASKA』は紛れもなく『ミュージシャン』です。


僕がASKAさんのブログのコメント欄に『ミュージシャンASKA』と書くのには、
こう言った理由があるのです。


少々、話が脱線しました。
僕の知っているミュージシャン『ASKA』は、
恐らく、今の現状に満足はしない人です。

アルバムをリリースしたことによって扉は開かれました。
『力技でこじ開けた』と言った方が正しいかもしれません。

今回の事で、
理解を示す様になった人。
逆に批難する側になってしまった人。

沢山の人がASKAさんに注目した時間でした。
穏便に済ませることもできたかも知れません。

でも、ASKAさんは敢えて世に波風をたてる事を選びました。
多分、自分の為でもファンの為でもない。

ただ一点。




『音楽の為に』




音楽に対し真摯で誠実で、
苦しいまでに頑固で意地っ張りです。




アルバムリリース前、地元福岡のローカルTV局で『FUKUOKA』を歌った際、

ASKAさんはインタビューで言葉を探しながら、
慎重に言いました。「今はリハビリ期間」



この後、波風をたてたASKAさんに待ち構えるのがどんなものか考えられません。

壁ですか?
圧力ですか?
敵ですか?

まさか自分が好きになったミュージシャンが、
こんなにもドラマチックな展開の人生を送るなんて想像も出来ませんでしたから。

目を離せないでいるから、
ファンでいるのも一苦労です(笑)



でも、実はそんなに心配はしてないんです。

今後、何が起こっても乗り越えられる気がするんです。





だって、皆さんも知っているでしょう?


仮面ライダーには、
『1号』もいれば『2号』や『V3』、

他にも『アマゾン』とか…、
リアルタイムの今だって『エグゼイド』が活躍してるんですから。






軽く纏めるつもりが、
前項より長い(笑)

まぁ、そういう意味合いでは正しく『本編』として機能したんでしょうかね。

この後、『Too many people』が、僕の景色になるか否かはわかりませんが、

この素晴らしい作品が、
今後も、僕の景色そのものを彩ってくれる作品である事を断言して、
本項の締めにしましょう。



では、
お後がよろしいようで。